ここでは、小説の舞台になっている世界を紹介します。
※話の先で関係する内容が出ている可能性があります。ご了承ください。
リーミス大陸には4つの国があります。
・シャルトーク(首都:カマークス)
大陸の東側に位置しており、漁業と鉱物からの工作物(武器や生活用品)で有名。
他の国よりも海水温がたいため、漁獲高が他の国よりも群を抜いてよい。
また、国の北部で良質な鉄がとれるため武器や鋳物による製品の製作が盛んである。
・ヴェステ(首都:ヴァント)
大陸の南の端に位置しており、東側と西側の国に挟まれる位置にある。
このため、東と西の国の間をとる交易が盛んで、商人が多い国である。
すべての販売物は、一度この国に集まると言われているくらいである。
・メリーデス(首都:トラス)
大陸の東側に位置しており、農産物の生産が主な産業となっている。
国の三方が海に囲まれているが、東側と南側は高い崖となっており、ここからの海運はできない。
そのため、遠回りになるが北側の部分に港がありここから海運を行っている。
また、この海域は北からの冷たい海流のために魚がそれほどとれないので、漁業は盛んではない。
さらに、この国は北の国「セプテン」からの脅威にさらされており、常に戦闘ができるように準備されている。
・セプテン(首都:シンチェ)
大陸の北に位置しており、海は東側を除いて急峻な崖である。また、近辺の海はほとんどの季節で荒れておりまた、海水温が低いので漁業に適していない。
気候は、ほとんどの季節で気温が低く耕作に適した季節は短い。その上、大きな産業もなくほかの3国に比べると厳しい環境と言わざる得ない。
ほかの3国とは、高い山脈で隔てられており陸でのつながりはなく、海からの交易がすべてであったが、この大陸唯一の戦争の口火を切ったのがこの国であり、このためほかの国とは疎遠になってしまった。
リーミス大陸は、この四つの国が統治しているのですが、いずれの国の影響も受けない地域があります。
・ラズルオン山脈
セプテンとそのほかの三国の間にある急峻な山脈で、山頂は常に雲の上にあり人が乗り越えていくのは非常に困難です。
そのため、セプテンとは陸路でつながっている場所はありません。
この山脈は、いずれの国も統治しておらず無法の地域となっている。
この山脈には、国から追放された魔法使いや人としての地位を認められていない獣人たちが集落を作って暮らしています。
そして、魔物もこの山脈には多数いて危険な地域になっています。
・人間
リーミス大陸に住む種族の最大勢力は人間です。
すべての国を治めてるのは人間で、他の種族の国はこの大陸では存在しません。
・獣人
人と獣が合わさった種族で、魔術師により作られたと言われています。
大自然に反する生き物として、大部分の人間に虐げられる存在であり、現在はラズルオン山脈でいくつかの集落として存在しているだけである。
人間からの侵攻を防ぐため、森の奥深くに隠れるように暮らしている。
獣人は、ほとんど人間と変わらない容姿から獣に近い容姿まで様々で、その血の濃さによって変わっていると言われている。
・魔物
獣人と同じく、魔術師によって作られたと言われてる生物で、獣人とは違って知能が低く本能の思うがままに行動していて、ほとんどが獰猛である。
国の平野部にいた物たちは、ほとんどが討伐されたが山間部の森の中にはまだ多数生き残っていると言われている。
この魔物は、以前あった大陸全土を巻き込んだ戦争があったときに、国家の転覆を狙った魔術師たちが作った物と言われています。
この魔物たちは、すでに野生化しており魔物同士での交配や世代交代が進んでいる。
・大自然信仰
「この世の物は、すべて自然に支配されている」
これを大前提としており、この大陸の信仰はこの一つに集約される。
大きく分けて二つあり、信仰するか否かである。
すべての物は大地へと最後は帰って行くと言われている。
唯一、大地へ帰らないものは生き物に宿る魂です。一生を全うすると「天上の大地」へと向かって、永遠の安らぎを得ると言われています。
しかし、行いが悪い・罪を犯した物は「輪廻の渦」へと落ちてゆき、もう一度一生をやり直すと言われている。
そして、信仰する信者は大地の力を借りて奇跡を起こすことができる。この奇跡を起こす者たちは「呪術師」と呼ばれ敬う存在です。
生活するためには、人々にいろいろ仕事があります。
・呪術師
大自然の力を受けて奇跡を起こす人たちです。
呪術師には、大きく分けて4つのタイプがあります。
通常は、複数のタイプを取得していることが多い。(たとえば、回復師と付与師の両方を持っているといった具合)
また、すべてのタイプは大自然の力を利用して、相手に攻撃をする手段も習得しています。
【回復師】大自然の力を借りて、相手の治癒力を高めることで回復させることができる呪術師。
ただし、死ぬことが不可避である場合は助けることができない。
【付与師】持っているものに、自然の力を付与させることができる呪術師
これにより、強大な威力は発揮させることができる。
【祈祷師】祈りを捧げて、辺り一帯に影響を及ぼすことができる呪術師。
作物の豊作を祈ったり、魔物が寄りつかないように結界を張ったりすることができる。
【記録師】情報収集や記録して、後世に残すことをしている呪術師。
各国には、国の記録を残すために必ず記録師をお抱えで持っている。
情報は、記録師から得ることが多い。
・魔術師
呪術師とは違い、魂に宿る力を使って奇跡を起こす人たちです。
大自然の力を使わないことからもわかりますが、魔術師のほとんどの人が大自然を信仰していません。
このため、呪術師たちとは関係が悪く互いに嫌悪感を持っています。
この魔術の力を使って、獣人や魔物を作ったとされリーミス大陸のほとんどの人たちからも、恐れられ忌み嫌われています。
ただし、すべてではなく中には歴史に名を残している魔術師もいる。(極々、少数ですが)
すべての人間は、魔術師になれる可能性を持っていますが、魂の力を奇跡に変えるほどの技量がある人間はほとんどおらず、珍しい存在になっています。
魔術師のリスクは、魂の力を使い切ってしまうと消滅してしまうということ。存在そのものが無に帰してしまいます。
(魔術師たちの中でも「天上の大地」「輪廻の渦」については信じられている。なぜ、この部分だけ大自然信仰と同じなのかは伝わっていないため不明)
・騎士
国直属の防衛組織で、知力・統率力・実力が伴わなければなることができない。
騎士になれば、将来が約束されたものなので希望者はたくさんいる。しかし、基準が厳しいので狭き門である。
また、国を守るものとして国民に尊敬のまなざしで見られる。
(ただし、貴族でと言うことでコネで騎士になったものもいる)
・戦士/傭兵/剣士
自ら装備を整え、いろいろな人たちに雇われている。
商人の護衛・依頼による魔物退治・国防の兵隊……など、依頼を受ければどんなことでもしてくれる存在である。
呪術師と組んで、あちこちの街の依頼をこなして生活している人が圧倒的に多い。
・盗賊/探索者
遺跡などの宝探しや、いろいろな場所に忍び込み諜報活動をしたりする。
盗みを働いたりするものはいますが、すべての盗賊が盗みをするというわけではない。
記録師と組んで情報収集することがある。
諜報活動をせず、探検や探索ばかりしている盗賊を探索者と呼んでいる。